ハッピーについて考える

【追記】「捨てる技術」読了でやっぱり過去に読んでいた記録がありました。

たまたま続けて読んだ本が、分野は違うがどちらも「ハッピー/幸せになること」をテーマとしていた。

その本というのは、「佐々木かをりの手帳術」と「「捨てる!」技術」の二冊。

前者は「時間管理(手帳の使い方)」によって、後者は「捨てること」によってハッピーになろうというもの。部屋がごたごただろうがルーズな時間管理だろうが、本人がそれで幸せで、周りもそれを許すなら、別にかまわないのだ。その中で暮らせばいい。でも、ちょっとでも、「何とかしたい」、「これじゃイヤだ」と思う現状が目の前にあるのなら、それを変えるべく一歩を踏み出してみれば、と勧める本。「術」だ、「技術」だといっても、それほど難しいことを言っているわけではない。どちらもちょっと前の本で、たぶん再読だけれど、改めて続けて読んだことで(自分の)見方が変わったようでおもしろかった。

以下、引用とメモ。

頭に思い浮かんだ「やること」を実際の行動に近づけるために、「やることができたら、「いつやるのか」まで考えを及ばせて、手帳のその日その時間に書き、時間を確保する」p.119

「やることを書き出すページ」とか、「欄外に今週やるべきことを書き出している」という段階で終わっている人は、なかなかその「やること」ができないはず。それは、なぜか。それは、いつやるかを決めていない、つまり行動計画に入れていなかったからだ。p.120

時間管理とは、ハッピーになるためにしているのだから、臨機応変でいい。一番自分がハッピーでいられるように環境を整えていく能力を高めていくといい。p.126

自分の行動と具体的な関係はないが、知っておきたいことは、私の場合、右の方に書いておく。p.127

良いアイデアが浮かんだ時も私はまずアクションプランナーに書き入れる。p.139

「その場で決断を下す」か、「決断する日を決める」か。p.163

私はこういった、「同じことを二度考える時間」が結構ムダだと思っている。p.170

佐々木かをりの手帳術(佐々木かをり/日本能率協会マネジメントセンター)

自分と関連のある他人のスケジュールについては、その日の縦枠の中の右端に時間の線を書く。予定をその時すぐに決められない場合は、じゃあいつ決めるのかを予定に入れる。80%まで済んでいたら、その場で全部済ませてしまえば、そのことを「二度考えずに済む」。これはモノの整理でも同じだと思った。一度手にとってから迷って置いてしまうと、またいずれ迷うハメになる。

アクションプランナー(手帳)のノートの部分に、超長期的(数年がかりの)計画などを、目標から逆順に書き込むというやり方。一番上は、いつどうしたい(どうなりたい)か、そこから手順を逆にたどり、いつ何をすべきかを現在まで遡る。 試験や原稿の締切などといった「目先のこと」以外に、時間を逆算して考えるという発想はなかった。新鮮だった。

あなたが価値があると思っているのならば、さしでがましいことを言うつもりはない。宗教にはまった人に、その宗教がまやかしだと説いても無駄なのと同じことだ。きちんとファイリングされた資料が二度と開かれなくても、思い出の品に囲まれながら過去に生きようとも、本の重みで床が抜けようとも、賞味期限ぎりぎりの食品ばかり食べつづけようとも、それはそれでしあわせなのならば、それでいい。

しかし、あなたが死ねばみんなゴミなのだ。たった今、交通事故であなたが死ねば、あれほど大事にしていたアルバムはうち捨てられる。本は一山いくらで古本屋に買い取られる。それなら、死ぬ前にもっとすっきりさせたほうが気持ちがよいではないか。p.86

新装・増補版「捨てる!」技術(辰巳渚/宝島社新書)

「あなたが死ねば……」というのは刺激的な言い方だ。「アルバム」のくだりでは、地震と津波を思い起こさずにはいられなかった。捨てようかどうしようか、それでハッピーかそうでないかなんて悩んでいられるのは、命あっての物種だという気もする。でもやっぱり、「さっとどこへでも行ける身軽さ」にあこがれるから、こういう本を読んでしまうんだろうな。

「捨てる技術」読了

15日に借りた本のうち、辰巳渚「捨てる技術」読了。

要点は、

  1. じゃまだと思って見たとき「捨てられるんじゃないか?」と考えてみる
  2. 「これはとっておこう」という聖域をつくらない

という二点につきる。結局、買うときにも慎重になれということ。「私が死ねばみんなゴミ」という…、まあ身もフタもないけどそういうことだろう。