メディアマーカーその後

メディアマーカー – ほんのむしの本棚、祝、登録三千件達成!なあんて、読了は三分の一ほどですので、ちっとも祝うようなことではないんですが。

前回、「本棚通じてゆる〜い交流−メディアマーカー – 秋風夜雨」という記事を書いたのが二〇〇九年の十月初め、メディアマーカー(以下MM)の登録書籍数が二千冊を越えたあたりでした。最近では、Amazon.co.jpの個別ページに直接MMへの登録リンクを表示するスクリプトを便利に使わせていただき、蔵書リスト兼ウィッシュリストとしてますます活用しています。

Amazonから簡単登録するスクリプト

MMにはもともと、Amazonや楽天ブックス、BK1などから簡単に書籍その他を登録できるブックマークレットが用意されています(メディアマーカー – ブックマークレット・ツール類)。でも、たいていはAmazonから登録するという人なら、オススメは次のスクリプト。Amazonの商品の個別表示ページにMMへのリンクが現れます。

どちらも機能はほぼ同じ。上のほうはMMの登録ページにジャンプするリンクだけなのでよりシンプルです。FirefoxのGreasemonkeyで動作するスクリプトですが、Macのsafariでも使える(要GreaseKit)ので、safariユーザにはうれしいところ。

不満な点はほぼないけれど……

MMにはほとんど不満はありません。私個人の問題です。

新規登録した本ばかりが動く

リストを「更新順」に並べているせいか、よく目に入るのは最近登録した本ということになります。古書店で買ったり、Amazonに注文したりするのも、最近リストに登録した本が多い。紙のリストとは違い、一覧性もありませんから、なかなか前に登録した本を思い出さないんですよね。iPodやiTunesみたいにシャッフルの機能があればおもしろいかも。自分の登録した本をランダムに表示してくれるとか。

全部Twitterにポストされてしまう

MMでは、設定によって「読了」や「購入」への変更をTwitterへポストすることができます。便利は便利なんですが、過去に読んだ本や所有している本を一度にたくさん登録すると、それが一気にTwitterへ流れることになり、ちと迷惑な事態に。たくさん登録するときは、Twitterへのポストをオフにしたりしてしのいでいます。

サービス停止されると困る

余計なお世話というか杞憂です。たまにアクセスが集中して本棚が表示されなかったりすると、不安な気持ちになります。Macで使ってるThe Hit Listで定期的に催促してもらってバックアップを取るといいかもと思いつきましたが、まだ実行してません。

ともあれ、今年も「登録したらタグをつける」、「未読・積ん読の山を減らす」を目標に、ますますMMにお世話になっていきたい(妙な日本語)と思います。

本棚通じてゆる〜い交流−メディアマーカー

メディアマーカーというサイトがおすすめ。本などのメディア、ブックマークなどをどんどんため込み、一件ごとにタグをつけて管理したり、それがモノならば「ウィッシュ」(買ってない)か「購入済み」かに分けたり、本ならば「未読」、「読中」、「読了」の印を簡単に変更したり、抽出したりすることができます。おすすめポイントは二つ、

  • Amazonのウィッシュリスト代わりになる
  • 他人の本棚がのぞける!

これに尽きます。ちなみにわたしのバインダーは、メディアマーカー – ほんのむしの本棚。主に本の管理リストとして使っています。

「Amazonのウィッシュリスト代わりになる」−おすすめポイントその1

わたしが「本のリストはメディアマーカーで行こう(当面は!)」と思ったのは、何よりAmazonのウィッシュリストからのインポートがしやすかったからです。ほかの読書管理サイトもいくつか試してみました。が、やはりAmazonからのインポートがしにくかった/できなかったり、微妙にくせがあったりして、長続きしませんでした。

Amazonのウィッシュリストに対しては、

  1. 表示が遅い
  2. 検索ができない
  3. 個人情報漏洩騒ぎ

に不満を持っていたので、「メディアマーカーはいいかも」と思った使用初日(2009年1月5日、正月早々何をやってるんでしょう)に長年ため込んだ500件全部をインポートで登録し(メディアマーカー – ほんのむしの本棚 / 2009年1月5日)、元のリストはすっきりさっぱり削除してしまいました。不満はすべて解消され、その後は、持っている本や読みたい本をメディアマーカーにばんばん登録しています。手帳やパソコンでつくっていた古いリストも、かなり登録しました。ISBNさえあれば楽に登録できますが、手書きのメモはけっこうたいへん。

持っている本、一件ごとの登録は、Macでウェブカメラがあれば「XBookInfo|バーコードでAmazonに簡単アクセス」というソフトが便利です。カメラにバーコードをかざすとAmazonの個別ページが表示されるので、ブックマークレットで登録。楽ちんです(クリック一発とはいきませんが)。またメディアマーカーではCSVエクスポートで全件全項目のバックアップを取れるので安心。

メディアマーカーの使い方や機能は、以下の記事に詳しく紹介されています。2の記事に、ほかの読書管理サイトがリストアップされています。

  1. 「メディアマーカー」で書庫を作るという密かな楽しみ:霧笛望のはぐはぐ電脳小物 – CNET Japan
  2. 自分に最も合った「本棚サイト」を発見した。「メディアマーカー」のすすめ[絵文録ことのは]2009/01/12

「他人の本棚がのぞける」−おすすめポイントその2

メディアマーカー利用での楽しみはもう一つ、「ほかの人のリストを見ること」です。

例えば、『COFFEE LOVERS(コーヒーラヴァーズ) (エイムック 1806)』という本では、今のところ5人が同じ本を登録していることが分かります。

そのときのわたしの思考の流れはこんな感じ。〈むむっ、5人が同じ本に興味を持っているのか〜〉→〈「5 users」の部分をクリック〉→〈公開している人の一覧表示〉→〈その人たちがほかにどんな本を登録しているかが気になる……(なりますよね?!)〉→〈ユーザー名クリック〉→〈その人のバインダー表示(もちろん、その本あるいはバインダーを公開している人のみ、表示されます)〉→〈読書傾向が近いな〜(などなど)〉→〈ウォッチリストに入れよう!〉。

わたし自身のバインダーが、先ほども書いたように欲しい本、読んだ本、持ってる本をかたっぱしから登録しているので、実際の蔵書に近づきつつあります。だから逆に、ほかの人のバインダーがその人の本棚(蔵書)そのもののように思えてしまい、のぞくのがすご〜く楽しいのです。雑誌が多い人、なぜかブックマークが多い人など、個性があってそれもおもしろい。その人のバインダーをウォッチリストに入れる(バインダータイトル横のプラスマークをクリック)と、いつでもチェックできるようになります。

よく考えると、本棚(蔵書)=思想(頭の中)をさらして/のぞいているようなものなので、Amazonの個人情報漏洩どころの騒ぎではないかも(違うか)。わたし自身は、とりあえず「のぞき」に対する仁義として、バインダー自体を公開し、個別の本でもできるだけ「鍵マーク」(非公開)をなくすようにしています。

メディアマーカーでは、バインダーから自分のサイトなどにリンクもはることができるし、「読了」、「購入」などのステータスをTwitterに投稿することもできて、自分の活動を「本」を切り口に見せることができます。多機能ですが表示はすっきりしているし、自由度が高い。本棚を見せ合うコミュニケーションの場として、利用してみてはいかがでしょうか。